失われた30年
最近、リアルの研修が戻ってきて出張が増えてきました。
コロナを乗り越えた世界の変化を切実に感じます。ホテルが高い!
遊びの旅行じゃなく、出張先で1,2時間の打ち合わせじゃなく、
終日研修の講師だったりなので前泊の宿泊施設は、結構大事。
しっかり眠れないとパフォーマンス下がりますからね。
ということで、ちょっとホテルのグレード上げると宿泊料金が
一気に値上がり。いい傾向です。今まで安すぎました。
だって、会社に入ったばかりの30年前と宿泊料金、ずっと変わり
でしたから。本当に失われた30年。
安くて当たり前。安くて良くて当たり前。という当たり前がちょっ
おかしかったのです。だって、良いものは高くなるもん。
やっとそれが正常になってきました。良いものは高い。
という世界が広がれば、とことん良いものを追及しよう。
というモチベーションが生まれる。
そこで新たな競争が生まれ、もっともっと良いものを、適正な価格
提供しようという流れになる。それが全体のクオリティを上げてい
その結果、世の中、身の回りに良いものや快適な空間が生まれて、
心にゆとりが生まれてくる。あー、良い感じ。
ちょうど今、その分岐点の真っ只中にいる。そんな感覚なのです。
これから1,2年。大きなビジネスチャンスが広がってますねえ。
【今週の1冊】
「サラバ!」
2014年 西加奈子 著 小学館
文庫本でも上中下の3巻の長編。最初なかなか物語の世界に
入り込めず挫折しかけたのですが、中盤から面白くなるとの
書評を目にして、(実は読破するまでほぼ書評見ないのです)
頑張って最後まで。
テヘランで生まれ、大阪で育ってという作者の人生観なのかな。
面白くなくはない。読んで後悔はしていませんが、まあ、人生
色々よね。今まで生きてきた中で、地下鉄サリン事件があり、
大きな地震をいくつも経験し、親しい人が命を無くし、
それでも今、自分はこうやって生きている。無常の世界を感じます
明日は何が起こるか誰にもわからない。
だから精一杯楽しんでいこう!そんな気にさせられます。
負担を減らす
新人研修のシーズンが終わり、しっかり梅雨の季節になりました。
これから秋にかけては例年通りに管理職研修のラッシュ。
部下育成に1on1、コンプライアンスにハラスメント
さらに問題解決に組織風土改革、、、管理職は大忙し。
これらを全部こなして自分の仕事でも評価を求められたら
休む暇もない。評価と言えば、部下の人事考課もやんなきゃ!
てか、これ全部を求められている姿を見たら、誰も管理職に
なろうなんて思わないですよね。それが普通の感覚。
管理職の仕事を半分、いやもっと減らしてみましょう。
そのために知恵を絞り、仕組み、組織化すればきっとできるはず。
役割と業務のあり方を大胆に変えてみる。やらなくていいことを
大胆にきっぱりやめてみる。マンツーマンで行っていたことを
集団でやってみる。半年毎にやっていたことを1年毎に回数を減ら
など工夫次第でやり方はいくらでもあるはず。
大事なことは何が起こるのか。組織、業績はどうなるのか。予測を
取り組んでみること。そして検証すること。それができれば失敗が
その失敗がノウハウになる。これを繰り返せば、業務が劇的に変わ
仕事のあり方、進め方、様々なことがよくなっていくはずです。
なぜなら仕組みが動き始めるから。
さ、やるなら今!管理職の負担を半分以下にしてみましょう。
【今週の1冊】
「流浪の月」
2019年 凪良ゆう 著 東京創元社
切ないなあ。苦しいなあ。もどかしいなあ。
もっとさ、素直に言えたらいいのに。ってわかっていても
言えないし、わかって欲しいけど、わかってくれないことも
わかる。感情ってどこから生まれて、心と体がどう繋がって
いるのか。結構長く生きていますがいまだによくわからない。
心や感情。それが体と繋がっているんだよね。
だから、心地いい空間に身を置きたい。人間って不思議。
余計、余分、余白が楽しさを生み出す
スーパーでの買い物が好きです。
今日の献立を考えて、野菜や肉、果物の陳列を見ながらウロウロ。
たまたまですが、近所には特徴的なスーパーがいくつか。
価格重視で安さを売りにしている店舗、品数を絞って売れ筋に特化
した店舗。商品や陳列が工夫されている店舗。
その中で一番贔屓にしているのは3番目。商品(主に生鮮品)の
差は多分ないと思うのですが、余白があって余裕がある店舗で
買うとその後の料理も美味しく感じるんですよね。
なぜか、、。楽しく、ゆったりした気持ちで買った肉には、
ちょっと一手間加えてみようと思ったり、彩りも考えてみたり、
と心に余裕があるんですよね。
と、書きながら分かったのですが、忙しくて料理を作る余裕が
無い時には、価格重視のスーパーを選び、心と時間に余裕が
ある時にはそのスーパーを選んでいたということが。
余りっていい言葉ではないと思っていましたが、余裕ですよね・
ということで、今日はこれからゆったりした気持ちで買い物に
行ってきます!
【今週の1冊】
「マークスの山」
2003年 高村薫 著 講談社
初版は1993年の早川書房。2003年に全面改稿された講談社
版によって大きく異なるのは、翻訳者によって印象も変わって
しまうのと同じかもしれないが、同じ作者による改稿では
どのような思いや意図があるのか確かめたくなる。
1993年から2003年の10年間。社会はどう変わったのか。
それがこの小説に(高村薫に)どのような影響を与えたのか。
そんなことを考えながら小説の世界に浸る楽しさ。
ちなみに1995年は阪神淡路大震災と地下鉄サリン事件。
世の中が不安に満ち、バブルが崩壊し長い不況の真っ只中。
「レディジョーカー」「照柿」そして「マークスの山」と
集中して高村薫の世界に浸りました。人間関係の描写が細かく、
どこに意識を向けて読むかによって人によって捉え方が違う
から映像化は難しいだろうな。
ということで、映像化された作品の評価はあまり高くありませんが
小説はとても面白い。モードが切り替わる瞬間に心が動かされます
DXで社会が変わる
実は昨年、ちょっとしたことで入院することになりました。
そこで活躍したのが、マイナ保険証。
高額医療制度を使うことになったのですが、マイナ保険証を使う
ことで、書類の記入は一切無し、一時的な負担も一切無し!
これはとても便利。その後の定期的な診察で出してもらう薬も
処方せん薬局でマイナカードを使うことで情報が全部一元化
されることで、お薬手帳もスマホの中だし、花粉症の時や、
ちょこっとした腹痛の時に通っていた地元のクリニックでも
マイナ保険証を使うことで、診療情報が一元化。
出張が増えてきた今、これはとても安心なのです。
スマホとマイナカードがあればどこで病気になっても安心して
診察できるし、薬も出してもらえる。
DXってまさにこういうことですよね。デジタル機器を使うとか
何か新しいアプリケーションソフトを使うのではなく、
仕組みそのものを大きく変える。とても、便利です。
新幹線や飛行機の予約や搭乗は、結構早く変わってきていましたが
これからいろんな業界や仕組みがDX化によって便利になるのでし
物流の2024年問題や食品のトレーサビリティなど、
DXによって大きく変わるでしょう。
変化はチャンス、ちょっとワクワクします。
【今週の1冊】
「チーズはどこへ消えた?」
2000年 スペンサー・ジョンソン 著
門田美鈴 訳 扶桑社
本当に久しぶりに研修の教材として使うことにしたので再読。
この本は読んだだけではダメで、この本を題材にしてディスカッシ
してはじめて価値がある本ですね。
ということで、この本の最後にはディスカッションの様子も
書かれているという珍しい作り。
ほぼ20年ぶりに読んだ印象はというと、初めて読んだ時の感想と
かなり違いますね。なので、早くディスカッションしてみたい。
で、タイトル。原題は「Who moved my cheese」
直訳するとかなり印象が違うんですよね。
なぜ、この翻訳にしたのか、原題と翻訳タイトルでは
何がどう違うのか、それもディスカッションしたいなあ。
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