地方の時代かな/2024年12月

今、そこにあるヒント
@上野

地方の時代かな

早いもので2024年もあと1ヶ月。もうすぐ2025年。
21世紀になって四半世紀になってしまうなんてね。
子供のことは21世紀ってとっても先の未来だったのに。
そか、今その未来に住んでるんだ。と思うと不思議な感じ。
で、2025年は上京して40年。人生の半分以上東京に住んでるんだ。
(途中、神奈川や埼玉にも住んでたらか半分くらいね)
と、すっかり東京の人のはずなのに、いまだにアウェイな感じが
するのはどうして?かといって、田舎に帰ってもホームとも思え
ないんだけど、なんとなく来年は地方の時代のような気がしています。
地方創生がキーワードかな。
ずっと地方にいるとわからない地方の良さも、東京に出たから
わかることもあるし、地方の閉塞感や旧態依然とした風習も
あったりするけれど、出張や旅行で地方に行くと、その土地土地で
美味しいものがあったり、心地良い場所が必ずある。
だって長く人が住んでいるんだもの。
ということで2025年はもっと地方に関わった仕事をしていこうかな。
日本って意外と広いし、行ったことない場所たくさんあるし、
行ったことがある場所はいいところばかりだし。
旅行や出張で遊びに行って、もう二度といきたくない場所ってないなあ。
【今週の1冊】
「漁港の肉子ちゃん」 
 2011年  西加奈子 著 幻冬舎文庫 
 
気がつくと西加奈子の本を読んでるなあ。
「サラバ」「さくら」、、その他にも多分読んでる。
身近にいそうでいない、きっといない人たちが登場していて、
リアルに近くにいたら間違いなく距離を置く人たちなんだけど
親近感を抱いてしまう変な感じ。
肉子ちゃんも娘のキクリンも癖が強いんだもん。
それでも読んでしまうのは、街の描き方なのかな。
魅力的な街の雰囲気、周りの人たちが醸し出す空気感。
地方も悪くないね。

さあ、楽しもう

今年も残すところあと3週間。やり残したことはないかな。
やっておけば良かった、言っておけば良かった。ということが
あったらやってしまおう!
そんなことを考えてみたものの。あれ?見つからないぞ。
というそんな12月。
多分これは、わがままを貫いているからではなく、自分自身に
正直に生きているからなのかと思うのです。
今年は初めて行った場所もあり、新しい仕事も始まり、
もちろん新しい出会いもあり、新しく始めたこともあり、
新しい拠点もできて、振り返ると慌ただしい年でありましたが、
それが良かったのかな。
長く仕事をしていると落ち着くところに落ち着く感覚があるのですが、
個人的にはそれが心の不安定さを生んでしまうことがわかって
いるので、常に何か新しいことを求めてしまう性があるのです。
と、いうことで楽しもう!もっともっと楽しもう!
落ち着いている場合じゃないぞ、と。
【今週の1冊】
「亡国のイージス」 
 1999年  福井晴敏 著 講談社文庫 
 
タイトルが印象的で、映画化されていたことも知っていたので、
かなり期待値が高かったし、冒頭の人物紹介編は引き込まれたの
ですが、面白かったのはそこまで、、。
テーマはいいんだけどね。という感じでした。なのでこのくらいの
内容の場合は、読んでもボツにすることが多いのですが、
それでもちょっと書きたいことがあったので少しだけ。
 
北朝鮮工作員が海上自衛隊のイージス艦を乗っ取ってGUSOH(グソウ)
という化学兵器を東京に打ち込むのを二人の決死の覚悟でギリギリ阻止できて
良かった良かったというストーリー。
 
で、書きたかったことは、大きな流れができると抗うことは難しいけれど
自分の意に反することには流されちゃダメだよね。ということ。
民主主義は多数決が原則だけと、100対0は圧倒的多数だから100が優先される
のではなく、100ゼロはおかしい。という感覚を大切にしたい。
たとえ少数派でも大勢に流されないようにしないとね。
ということがわかっただけでも読んで良かったと思いたい。
上下巻で1,000ページは長すぎるけど。そうそう、途中バッサリ切って
400ページくらいにまとめ直したら名作になったかな。

立場を変えて考える

今年もあと2週間。このメルマガもあと2回なのに、
なんということでしょう。配信を忘れてしまいました。
師走で走り回っている訳でもなく、メルマガを書くことが
ストレスになっている訳でもなく、ただ単に忘れていました。
が、先ほど「あれ?配信していなかった」「そもそも書いていなかった」
ということに気づいてしまいました。
いつも楽しみにしている方は、曜日の感覚がおかしくなってしまうかも
しれませんが、飛ばしたくないので、これから配信です!
コロナ禍で開発した新しい研修のスタイルにディベートを使った
ものがあるのですが、これがなかなか面白いのです。
立場を変えて考える、相手の立場になって、、、。なんてことは
よく言われますが、これって難しいし、相手は自分とは違う人格なので、
相手の立場に立つなんてことはできません。相手の立場に立てている
と思うから余計に勘違いがうまれてしまう。
だからディベートなのです。
相手の立場になるのではなく、自分の考えと正反対の考えになってみる。
これは自分の中の意識の転換だから可能。そして、意識を変えることで、
見えるもの、欲しいもの(情報)が変わってきて、それによって判断が
変わることが実感できるのです。
で、そうすると普段の自分の考えと異なる人の思考が少しわかる。
これが大きい。
自分でできることを少し変えてみる。
ということで、自分を強制的に普段と違う場所に連れて行って、
視点を変えるって大事ですね。
 
 
【今週の1冊】
 
「銀河鉄道の父」 
 2017年  門井 慶喜 著 講談社文庫 
 
あの「銀河鉄道の夜」の宮沢賢治の父の話というより
父の目線での家族の物語。田舎の裕福な家庭の封建的な環境に
ありながら、愛情深く、家族を守りながらもうまくいかず
切ないけれど気持ちが柔らかくなっていきます。
寒い冬の日に読むと心が暖かくなってきて幸せに満たされました。
読後早速宮沢賢治の本を数冊購入。
これからしばらく、東北に浸ります。

仕事を減らす

2024年も楽しい1年になりました。
初めての体験がいくつもあったり、初めての場所に行ったり、
新しく始めたこともあり。ということで初モノが好きなのかもしれません。
さて、今年最後のメルマガで伝えたいことは、「仕事を減らす」。
今年も管理職研修のテーマは、部下育成とか問題解決などが主流だったのですが、
そのどれもが時間をかけないと成果は出ないテーマ。
部下育成のためには、部下とのコミュニケーション(質の前に量が大事)が必要だし、
問題解決のためには、原因を探り試行錯誤する手間暇がかかる。
で、その時に出てくる言葉が、「やりたいけど時間がない」というセリフ。
少し前にも書きましたが、仕事の報酬は仕事。という認識だったり、
時間が空いたら不安になってしまい、仕事で埋めてしまうメンタルを変えないと
本質的なことに取り組むことはできません。
ということで、来年は徹底して仕事を減らす取り組みを推進していきたいと
思っています。今やっている仕事を見直して減らしてみる。やめてみる。
空いた時間を仕事で埋めない。
新しいことを始めたり、じっくり考えたり、周囲の人との関係を良好にするためには、
時間を作るしかないのです。
そして、空いた時間を急いで埋めずに余裕を持つことと、余裕を持って仕事をしている人を
受け入れること。
この相互の関係が構築できるようにしていきたいものですね。
ということで、次回は年明けになりますが、
「2025年にやりたいこと」ではなく、「2025年に止めること」から考えようかな。
それでは良い年をお迎えください。
今年もお世話になりました。
【今週の1冊】
「遠野物語」 
 1910年発表  柳田国男 著
 
先週の「銀河鉄道の父」に影響を受けての東北シリーズ。
宮本常一の「忘れられた日本人」に匹敵する面白さ。
古き(良き)日本というか、日本の民族、歴史、文化がわかる。
日本は狭いようで結構広い。気候も大きく違うから鉄道や情報網が
未発達だった昭和初期前まで、山間部は江戸時代と変わらない生活を送っていた姿がありありと浮かび上がる。
歴史を学び直すと九州と東北の違いがよくわかってきますね。
そう、10年くらいの夏に三陸海岸に行ったとき、突然風が冷たくなり視界が真っ白になり、これが「やませ」か。と体感したことを思い出しました。
まだまだ日本も行ったことがないところばかり。行ってみたいところばかりです。
 
年末なのでもう一冊
 
「店長がバカすぎて」
2019年 早見和真 著 ハルキ文庫
吉祥寺にある武蔵野書店(架空)が舞台。
本好きには堪らない一冊でした。
泣くような内容ではないのに、何度も涙が、、、。
本当に本っていいですね。
これ以上世の中から書店が減らないで欲しい。
 
みんな本を読もう!

 

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