言うべきことを言い、やるべきことをやる/2023年1月

今、そこにあるヒント

言うべきことを言い、やるべきことをやる

昨年から少し手がけている研修の映像化。と言うか、動画と研修の
組み合わせ。年末年始も少しそれに関わっていました。
なかなか苦労しましたが、産みの苦しみを超えていいものが
できたかな。と言う安堵感で迎えた年明け早々の3連休は
晴れやかな気持ちで過ごす事ができました。良かった。

敢えて新しいことしなくても、面倒なことはスルーしても
大して変わらないのかもしれないのですが、やっぱり言うべきこと
言わないといけないし、やるべきことはやらないとね。
と言うことを昨年後半からより強く思い始めています。
しかし、それが独りよがりになってはいけないから、もっともっと
視野を広げていかないといけません。
なので今年はもっと本を読もう。旅に出よう。と思っています。
ちょっと時間があればいつでもどこでも本は読めるし、
ほんの2,3時間、知らない場所をフラフラ歩くだけでもいい旅になる。
行き慣れた場所でも時間帯や見る角度を変えるだけでも
新鮮な刺激があるんですよね。
心と体と体を柔軟にして、そんな刺激をたくさん受けていきたいですね。
今はその中で体が一番固い、、、。ストレッチだけはなかなか続かない
なんとかしなきゃ。

【今週の1冊】

今週は2冊
年明け早々またまたハマりました。

「国宝」
2021年 吉田修一 著 朝日文庫

「ミス・サンシャイン」
2022年 吉田修一 著 文藝春秋

2冊とも吉田修一です。
それぞれの本、本好きの別々の方が昨年読んだ良かった本で
あげていたことと、たまたま映画で悪人を見たタイミングだったの
吉田修一って横道世之介以来読んでなかったなと思い一気読み。
2冊ともゾクゾクワクワクが止まりません。
なんとなくストーリーは読めるのに、その世界にハマる快感。
文章の力って本当に凄い。完全に自分がその世界に入り込めるし、
人の想像力を利用するから、年をとって経験が増えて知ってること
増えると文章によってそれが繋がっていくなんとも言えない心地良い感覚。
2023年、読書によっていいスタートを切ることができました。
さあ、今年もいろんなジャンルの本を読むぞー!

こうあらねばならない。ということから解放されてみる

12月半ばからずっと続いていた青天から先週末は久しぶりの雨。
雨が降ると空気が湿って柔らかい感じになるのですね。
少し肌が潤った感じで心地よい数日を過ごしていました。

空気と共に心も少し柔らかくなっていた時に浮かんできたのがこれ
こうあらねばならないからの解放。
管理職研修のメインのテーマは今も昔も部下指導、部下育成
なのですが、当然ですが、その中身はどんどん変わってきています
最近多いのは、1on1ミーティング始めとした部下とのコミュニケーション
の取り方。そこで、こうあらねばならない。に取り憑かれてしまうと、
やり方の手順に縛られてしまって、やっているという形だけになり
そもそも何のために行っているのかということや、目の前にいる人
ことを見ていなかったりすることが出てくるのです。
部下育成は何のためなのかを問い直すと、そこにはこうあらねばならない。
は出てこないはずなのです。
そうです。例えばこの部下育成だって、「こうあらねばならない」
ではなくしっかりと本質を考えること。本質を考えることで、やるべきこと
はシンプルになって誰もがやりやすくなるのではないかなと。
そして、シンプルに本質を考えるためには、
自分自身が楽しく生きることかなと。そう思ってしまうのです。

【今週の1冊】

今週も2冊
最近は日本の小説が多いですね。
しばらくこの傾向が多分続きます。

「赤頭巾ちゃん気をつけて」
1969年 庄司薫 著 中央公論社

「暗渠の宿」
2006年 西村賢太 新潮社

40年の隔たりがあり、題材も文体も違うのだけれども
なぜか同じものが伝わってくる不思議な感覚。
共通するのは芥川賞作家ということか。
赤頭巾ちゃん・・・は再読。なんというか、今の私には
軽すぎて受け入れられない。時代背景なのか。当時のベストセラー
なのに多分これから20年経ったら忘れ去られるんだろうな。
西村賢太はどうか。どうなんだろう。
2冊とも東京が舞台で馴染みの場所がたくさん出てくるのは
面白いのだけれど足が向かないのはそういうことか。

徹底する力

昨年末、近くで水玉のアートが繰り広げられていました。
水玉のバルーンが浮かび上がり、水玉のライトアップ、
水玉のVRに水玉のオブジェ。
専門的にデザインを学んだことはありませんが、感覚的に
なかなかセンスあるんじゃないかと自分で思ったりして
いるんですが、この水玉は好き。

数年前にできた銀座の新しい商業施設(GINZA SIX)の空間を
埋めていたのもこの水玉でした。今でも目に焼きついています。

そんな水玉をここまでの存在に昇華させたのは、徹底する力
だったんでしょうね。脇目も振らず水玉。細かな調整を繰り返し、
妥協を許さない水玉。だから人の心に何か響いてくる。
継続すること、そしてその中に絶えず新しいものを吹き込むこと
そんなことが自分には出来ているのかあ、と考えてしまいます。
もしかしたら自分では気づいていない何かを発信しているかも、
発信できていたら良いなと。

【今週の1冊】

「女のいない男たち」
2014年 村上春樹 著 文藝春秋

映画「ドライブ・マイ・カー」の原作本。
「ドライブ・マイ・カー」他6編の短編集。なのですが、
原作より映画を先に見ていたので、別々の6編の小説と
映画のシーンがリンクしていく面白い感覚。
「ドライブ・マイ・カー」はよく出来た映画だったなあと
改めて気付かされます。それぞれの世界観がしっかりと独立
していて、干渉し合わない。家福は西島秀俊だし、渡利みさきは
三浦透子だし、それがわかっていても小説の世界を邪魔していない
こんな映画、こんな小説もあるのですね。
久しぶりに村上春樹の世界に浸れて、いい時間でした。

マネジメントを科学する

2023年も始まって1ヶ月。いつも年初に1年の目標などを掲げ
ことはしていないのですが、この中途半端な2月の初めに思いつい
ことが、このマネジメントを科学する。という発想。
コロナ禍で、研修のあり方の変化を余儀なくされて、その中で大変順調に
仕事が拡がっているのですが、うまく行っている原因を考えると、仕事を
科学するということを本能的にやっていたんだということ。

つまり、現状をできるだけ冷静に把握して、新しい何かやってみる
そしてその時に、これをやったらこうなるだろうというかという予測を
して。予測と結果を比べて、次のアクションを行う。この繰り返しで、
ノウハウが蓄積されて、ステージが変わってきたのですが、これって科学的思考と行動
そのものじゃないですか。
よく考えたら、マネジメント研修でも同じことを提供していました
気付いたらやるしかないですよね。これも予測を立てて、結果を検証する。

実は、このマネジメントを科学するという考えは100年以上前に世の中に
登場しているのですが、どちらかというと第二次産業的な発想であり、
「科学的管理法」と訳されたのが大きな問題。
人は管理されたら動きませんからね。
ということで、新しいマネジメントを科学するやり方を考えましょうか。

【今週の1冊】

「少年と犬」
2020年 馳星周 著 文藝春秋

馳星周といえば不夜城。この作品登場の少し前にほぼ歌舞伎町で
働いていたので、自分の庭の裏側の世界に心躍ったことをよく覚え
います。その馳星周が犬をテーマにした本を出していたんですね。
6編の短編小説が繋がっているのですが、主人公は「多聞」という犬。
この多聞、不幸を呼び込んでいるようにしか思えないのですが、
最後の作品の舞台は熊本。ここに繋がっていたんだね。
というかなりベタなラストでしたが、思わず号泣。子供と動物は
いかんよ。

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