適度で、適切な圧/2023年10月

今、そこにあるヒント

適度で、適切な圧

またまた最近ハマっているスイミングの話。
毎日夕方プールに行くようになって2ヶ月。毎日行くつもりでも
なかなかそうはいかず、9月は20日。このくらいが限界かな。
8月はコロナで10日いけなかったし、10月はプールの水抜き清掃で
1週間の休館。ということで毎月20日間行けたらいい方かな。

そのプールの気持ちよさは、泳ぐことはもちろんですが、
全身に均等にかかる水圧。これが本当に気持ちいい。
いつも1時間くらい入っているのですが、30分くらい経つと
いい感じで疲れてきて、水圧を感じるようになって、つい
「気持ちいいい」と声が出てしまいます。

適度で適切な圧は心も体も快適にしますね。
重圧や偏った圧はいけません。これはいけない、絶対にダメ。
とは言っても無圧もどうかな。なんてことを考えながら体に
良い圧をかけて、太ろうと(筋肉つけようと)頑張ってます。
2ヶ月で変化は現れてきているような感じがするので、
年末には具体的な変化を報告したいですね。

いい圧、かけていきましょう。

【今週の1冊】

「掟上今日子の備忘録」 2018年
「クビキリサイクル」     2008年
西尾維新 著 講談社文庫

ラノベと言われるジャンル。
今までほとんど読んだことなかったのですが、本屋でたまたま目に入って
読んでみました。これも「今週の1冊」を書いているおかげです。
毎週、何か読まないと!と思っていないと目に入らなかったでしょうね。
軽く読めるので、一気に2冊。うん、なかなか面白い。

「掟上今日子の備忘録」はドラマで見た記憶が残っているのですが
ストーリーは覚えていないので、楽しく読めました。
いろんなジャンルの本を読むのはいいですね。
小説って、その世界観に浸るために頭のスイッチを切り替えないと
いけないからそれが好き。空想、妄想の世界。

 レインボーパワー

東京タワーが好き。
1958年生まれの65歳なんだけど、変化してる、攻めてるんですよね。
ライトアップは、夏バージョン冬バージョンの2種類だけじゃなく
その時々のイベントに合わせて色を変え、照らし方を変え、
時には企業とコラボしたり、大谷翔平のMVPをお祝いしたり、
サッカー日本代表の勝利にはサムライブルーに変身して一緒に応援したり。

メインの役割は電波塔だったんだけれど、それはスカイツリーに
引き継いで、今は予備電波塔。
2012年 54歳の時に引き継ぎを始めて
2013年 55歳で役割交代
2023年 予備電波塔としてスカイツリーをサポート
で、引退

ではなく、新しいことにチャレンジしているんですよね。
東京タワーとして、東京タワーにしかできないことをやっている。
それが心に響いてくるんでしょうね。

幾つになっても輝ける。新しいことにチャレンジしたら。

【今週の1冊】

「贖罪」     2012年  湊かなえ 著 双葉文庫
「球体の蛇」 2009年 道尾秀介 著 角川書店

後味が悪いミステリー。自分の心の汚さが浮き彫りになる感覚。
自分だったらこんな時どうする?何を話す?どう話す?それとも隠す?
真実はどこになるのか、真実を明らかにすることに意味はあるのか

決してハッピーエンドではないし、救いがあるストーリーではないからこそ
なんか、心にずしんとくるよね。という読後感は同じだったので2冊セットで。

景色はモノクロの2冊だったから、カラフルな明るい本が読みたい

 100%は危ない

何気なく目にした。「男性育休100%宣言」という言葉。
そしてそれに賛同を表明する企業が続々、、、。
これって怖いなあ。

男性育休100%って、多様な働き方が許容される社会の実現ではなく、
価値観の押し付けだし、全体主義そのものではないですか。
家庭の在り方、状況は人それぞれで、しかも時には変化する。
その中で100%の達成は有り得ないし、もし高らかに100%達成!
と宣言している企業があったとしたら、その裏には何かがある。
そう思ってしまいます。

目指すのは100%という数値ではなく、取りやすい環境の整備であり、
その中身。まあ、とにかく100%は危ないですよ。
時代やその時の風に流され、右に倣えの思想は危険。
こんな時だからこそ、うちは100%は目指しません。数値は結果であって
目標にはなりませんから。という会社に出てきて欲しい。
絶対100%。と同じように売上至上主義、絶対達成のために
組織が動き出すと誰にも止められなくなって不正が蔓延することは
ビッグモーターもそうだし、12月20日に上場廃止が決定した東芝もそう。

100%を目指すって危ないですよ。

【今週の1冊】

「日本史思想史マトリックス」
2023年 茂木誠 著 PHP研究所

縄文、弥生から古事記、日本書紀、そして現代まで。
世界史の視点から日本思想を俯瞰する1冊。「日本人とは何か」がわかる。
というサブタイトル通りの読み応え。

歴史は過去のものではなく、今まさにその渦中にある生き物で、
世界中の人たちの営みと複雑に絡み合って蠢いている。
そう思えるから本当に面白い。
日本史、世界史の変化の起点になった場所に身を置いて、
景色を見て空気を感じで匂いを嗅ぐ。そして想像する。
自分自身の力はとてもとても小さいけれど、今の自分にできること
何かを考えてみる。そして動いてみる。
そんな力を与えてくれます。

 最近の熊から考える

今年は熊が人を襲う事件のニュースが増えていますね。
秋田では10代の高校生がバス停で、絶滅したはずの伊豆半島で
ツキノワグマが捕獲されたり。富山も市街地で目撃されるなど。

こんな時出てくるのが、人間が山林を開発して熊の生息域が狭くなって、
食料が足りなくなっているから人里に降りてきている。
だから殺すのは可哀想。人間の身勝手だ。という感想。
さて、ほんとかな?と調べてみると、人口減少で山林の手入れが
行き届かなくなっていたり、猟師が高齢で少なくなってきて、
熊の個体そのものが増えてきているという事実。
北海道ではヒグマが1990年度には5,200頭だったのが2020年度は11,700頭と
30年間でほぼ倍増。
宮城では2015年に推定600頭が2020年には7,000頭
*推定方法が異なるために参考値

で、個体が増えるとどうなるのか。という考察も面白い。
ファーストペンギンならず、ファーストベアの様に、
冒険心旺盛で新しいテリトリーを開発する個体が出てきて、
活動領域を広げていっていることも考えられるとか。
調べてみると面白いものです。

そう、一つの事件や出来事も昔の知識で考えると判断を誤ってしま
ことが多いのです。時代は変化しているし、常識になる前提も変わる。
その時厄介なのが、一度刷り込まれてしまった考えを変えることは
容易ではないということ。
思考を柔軟にしていく努力が必要ですね。
そのためには、最新の情報を入手して自分で考えるクセをつける。

以下は、今のイスラエルとパレスチナの情勢を知るために
参考になった情報です。
どちら側に立つとか、何が正しいのか。ではなく、
まずはたくさんの情報を知ること。ですね。

https://a11.hm-f.jp/cc.php?t=M305287&c=4&d=66a1

305288&c=4&d=66a1

それぞれ約50分の長尺ですが、早送りせずじっくり見て欲しい。

【今週の1冊】

「ホテル・ニューハンプシャー」
1981年  ジョン・アーヴィング 著
1989年 中野圭二 訳 新潮文庫

今年読んだ中での最高傑作。
出だしの熊を乗り越えたら、あとは一気に。ですが、
じっくり時間をかけて読みました。

私が英米文学科の教員だったら、この本を題材にして、
ゼミ生に担当を割り振って、当時のアメリカの思想や風俗
ヨーロッパの歴史的な出来事、ホテル経営などアメリカの実業を
調べさせ、1年の終わりのゼミ合宿で現地(ニューハンプシャーとウィーン)
を訪れ。2年目はそれから関連づけられる作家の小説をテーマにし
卒論を書いてもらう。
と、なぜかそんなストーリーが頭をめぐってきました。

そして、多分に村上春樹的な要素を感じていたら、
訳者の中村氏の解説に村上春樹の言葉が登場。そろそろ村上春樹に
浸りたくなってきているのかな。

ワクワクが社会を動かす

先週から今週にかけて、新しいスポットをいくつか訪問しました。
まず訪問したのが、一部オープンした虎の門ヒルズエリア。
単に新しいビルが完成したというより、一つの街が作られて
いました。動線、視線、風や光の道が考えられていて、外から見て
中に入ってもワクワクする空間。こんな街が増えてくると楽しいよね。
完成まであと少しの麻布台ヒルズエリアも周辺を歩くだけでも
ワクワク。こちらも楽しみです。
一つ、二つのビルではなく街全体のデザインがしっかりしている。
グランドデザインって大切。それがしっかりしているから
余裕(遊び)も作れて、周囲との連携が生まれてワクワクが引き出される。

そして、もう一ヶ所行ってきたのが、東京モーターショーから
名称が変わった「ジャパンモビリティショー」
こちらは車の未来にワクワク、、、ではなく、若手が活躍できる
可能性を感じてワクワク。
完成品メーカーのコンセプトカーはクルマの素人の私の想像を
超えることもなく既定路線。新しい技術の提案もなく停滞を感じる
だけ。ということは今第一線にいる人たちの活躍の場はすでになく
なっていて、これから未来を作る人たちのエネルギーがマグマのように
熱く溜まっているんだろうな。という予感を感じさせるワクワク感

あと数年したら一気に世代交代起こりますよ。

【今週の1冊】

「平気でうそをつく人たち」
1996年 M・スコット・ペック 著
森英明 訳 草思社

本のタイトルの話は前半。精神科医として邪悪な人の事例紹介。
しかし、著者が語りたいのは後半「第5章 集団の悪について」。
ここだけ熱量が違う、文章が違います。
どうして普通の人たち。善良とは言えなくても邪悪でない人たちが
集団になると間違った行動をとってしまうのか。そしてそれを
隠蔽してしまうのか。
戦争犯罪についてとても熱く語っています。その言説は哲学的です
あります。著者の憤り、焦燥感。
人間はいかに愚かなのか、弱い存在なのか。そして高潔なのか。
それは常に社会にそして自分に問いかけ、考える必要がある。
企業の不正も全く同じ文脈で考えることができます。

今読んでよかった。

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