或る女

小説
「或る女」有島武郎 著
1911年 白樺の創刊から連載
1919年 後半書き下ろし自信過剰なわがままないけすかない女の話。自業自得な結末。なのですが、妙に心を惹かれてしまい、小説の舞台になった場所に
自然に足を運んでいってしまっていました。横浜桜木町の紅葉坂、
波乱の1年を過ごした東京芝の苔香園。感慨深いものがありました
ここに葉子が住んでいたのかと。アメリカでビジネスをしている日本人と結婚するために船で向かっ
のに、その道中いろいろあって船を降りずに日本に帰って来るし、
それでもアメリカの彼にはお金は送らせせるし、まあ兎に角めちゃくちゃ。この時代の高揚感や退廃的な世界観が好きです。
1800年台後半から1900年台中盤って世界がグラグラと動いていた
感じが伝わってきます。一度行ってみたい、そんな時代ですね。

2020年11月23日「今週の一冊」より

 

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