対面だからこそ!/2022年7月

今、そこにあるヒント

まず、自分はどうなのか?

いよいよ7月。夏本番!今年は海に泳ぎに行きたいですね。
と、そんなことを考えるとたるんだ体を少しでも絞りたく
なるし、新しい海パンも欲しくなるし、消費意欲が活発に
なるものですね。さ、夏は旅に出かけよう!

そんな夏に来年の新人研修のことを考え始めています。
コロナ禍で大きく変わった働き方、社会の常識。
それにも関わらず新人研修で教えることはあまり変わって
きていない。特に新人研修の定番のビジネスマナー。
挨拶や敬語、名刺交換に電話応対。

コロナになって2年半、一度もリアルに会っていない人と
多くの仕事が生まれています。
名刺交換したこともなければ、電話で話したこともない
けれどもメールとZoomがあれば仕事の依頼、相談、
納品まで全て完了。そして、次の仕事につながっていく。

もちろん、対面研修の納品も行っていますが、
その打ち合わせのほとんどはオンライン。
それなのに新人研修では未だに従来通りのスタイル、、、。

なぜなかなか変わらないのか。その一つが、
「私は変えたいと思うんですが、上がなんというか」
とか、
「新しいコミュニケーションツールを使えない、
という人を置いてしまうことになるので、今までの
やり方もひと通り教えとかないと」というセリフ。
これ、言い訳ですよね。
大事なことは「まず、自分はどうなのか」ということ。

ということで、新人にはこれからのビジネスマナー研修を
実施し、同時に既存の社員には過去のビジネスマナーの
アップデートをしてもらうことが必要になりますね。

【今週の1冊】

「偽善のトリセツ」
2019年 パオロ・マッツァリーノ著 河出書房

「しない偽善よりする偽善」そうなんですよね。何もしないより
偽善でも誰かに喜ばれるなら行動した方がいい。まさにその通り。
売名行為でもあってもいいじゃない。やらずに過ごすよりも
やった方がいい。
と、時々電車の中でさりげなく席を譲る時にそう思います。
席を譲っても断られるのがイヤなので、さりげなく立ちますけどね。

そのうち席を譲られる立場になるので、その時には喜んで
「ありがとう!」と言って座れるようになりたいものです。
以前、海外の地下鉄で席を譲られ、瞬間で断ってしまった
自分が恥ずかしい。

で、著者のパオロ・マッツァリーノ。調べてみたら日本人の
ペンネームのようです。これは偽善ではなく何?

対面だからこそ!

ショッキングな事件が起こりました。日本でこんな事件が起こって
しまうなんて。心が動揺しています。
(このメルマガは備忘録的な側面もあるので、記しておきます)

そんな7月、少しリアルな対面研修が戻ってきました。
ほぼ全ての研修がオンラインだからこそ、リアルな対面研修でしか
できないプログラムを実施。これが面白い。
頭を突き合わせて、一緒に考える。参加する。面白いから知らない
うちにのめり込んで、素の自分が出てしまう。その分振り返りも
深くなる。

そして会場。敢えてリアル開催を選択したのだから、会社の会議室
を抜け出して、リゾート感あふれる空間で実施。
いつもと違う刺激を受けると自然と頭が活性化していくのがわかる。
人は移動することが好きで、新しい刺激を求めている。それを体で
感じます。

ということは、オンライン研修もオンラインだからこそできること
にもっともっと進化させないといけませんね。
オンライン研修は初めて。という人はほとんどいなくなりましたが、
すでにオンライン研修慣れしてしまってきている。
これでは面白くありません。あっ!えっ!と思わせて、自然に集中
しているプログラムを開発せねば。

対面だからこそ、対面じゃないとできないプログラム。
そしてオンラインだからできるプログラム。考えるとワクワクしますね。

追記。またまたコロナの波が大きくなり、7月の対面リアル研修は、
オンラインに変更。8月の対面リアル研修はなんとか実施できますように!

【今週の1冊】

「多様な社会はなぜ難しいか」
日本のダイバーシティ進化論

2021年 水無田 気流 著 日本経済新聞出版

コンプライアンスやハラスメントと同様、ダイバーシティ研修も
継続的に増えてきているので、最新の知識を習得せねば!
とタイトル買い。
うーん。浅い、軽い、ズレてる。まあ、企業の現場の方が真剣に
考えていて圧倒的に進んでいることがわかっただけでもよかった。

2015年から日経新聞に連載されたいたらしい、ダイバーシティに
関する連載と最新のコメントで構成されているのですが、
この連載を読んでダイバーシティを理解している人がいたら
大きく間違ってしまうんだろうなと思えてしまう。
データは豊富だが、一部の切り取りでほとんど意味をなしていないし、
書いてあることのつながりが見えない。
あー、今回も辛口になってしまった。時代に揉まれていないビジネス本
とか、ブームに乗っているだけのこの手の本は合わないみたい。

どっしりした小説が読みたい!

やるならきちんと

エアコンが壊れました。この夏の盛りに、、、。
今年は暑くなる前から、「今年は部品の供給が追いつかない
からエアコンの試運転を!」とアナウンスされていたので、
試運転もきちんとしていたんですけど。機械はいつか壊れます。
大事な時に。なんとかすぐに見に来てくれることになりました!
偉いぞダイキン!

そうそう、「やるならきちんと」です。
例えば、男性の育休。
育児介護休業法が改正されて、今年4月から段階的に施行。
来年4月1日から育休取得状況の公表が義務付けられたことで、
男性の育休が増加するかも?多分数字の上では、男性育休100%
取得と公表する企業も出てくるでしょうね。時代は変わりました。

いや、多分そうじゃない。その中身は1日だけ育休をとった人も
含まれるし(それただの有休よ)。100%って公表できないからと
無理矢理1日取らされる人も出てくることが容易に想像できます。
だって、今までもそうだったから。

202030という、今はあまり聞かない2020年に管理職の女性30%
を目指し、女性管理職比率を公表していたとき、ある企業は、
女性の管理職昇進は3月30日付け。男性管理職昇進は4月2日付
にして、4月1日時点の女性管理職の割合を公表していた企業も
あったくらいですから。

ということで、やるならきちんとやりましょう。
公表するなら、育休取得率だけでなく、平均取得日数も出さないと
本当のところは見えてきません。
そんなこと理想論だ。という声も聞きますが、理想論の何が
いけないのでしょうか。目先の数字をいじっても何も変わらない
ですからね。

【今週の1冊】

「夜間飛行」
1956年サン=テグジュペリ 著

サン=テグジュペリはもともとパイロット。そして単機で出撃後
帰還せずに消息不明(44歳)。ということで、リアリティあふれる
文章に魅了される。
嵐の中、雲の中、視界不良の中を飛び続ける郵便輸送機。
そして、最後には無事帰還、、、と安心して読んでいたのに。
本人の最後はこの小説に導かれたのかもしれません。
やっぱり小説はいいですね。頭の中が想像力で満たされて、
違う世界につれていってくれる。これは短編なので、そのうち
また長編にチャレンジです。

で、サン=テグジュペリといえば「星の王子様」。
「大切なものは目に見えない」という純粋な言葉で、
登場する大人たちが滑稽に描かれていますが、最近思うに、
そんな大人たちも懸命に生きていて、とても愛おしい。
と思えるようになったきました。
1分ごとにガス灯を点けたり消したりする人生もいいじゃない。

一番の競争相手は時間

ほぼ1年前、東京オリンピックが開幕しました。
あれから1年。東京オリンピックは我々に何を残したんだろう。
既に遠い記憶になってます。
なんてことを考える暇もないくらい仕事漬けの夏。
そしてまだクーラーの不調が続いています。
蒸し暑い、、、。

そんな暑い夏に考えるのは、何か新しいことを始めたいという
心がムクムク動く面白いこと。
新しいことを始めるには、まず市場調査だ。そして役員を動かす
ために精緻な企画書だ。なんてことをなんだかんだと考えていると
時間は確実に、無駄に過ぎていく。
そして、その間に他の会社が同じアイデアでビジネスが始まり、
新しいマーケットができ、これから始めても手遅れになってしまう。

一番の競争相手は、競合やどこかの誰かではなく時間なのです。
時間を味方につける。そのために、まずやる。やりながら考え、
うまくいかなかったら修正する。そして誰よりも早く振り返って、
修正作業に入れることが、時間を味方につけたの先行者のメリット。
最初に失敗しないと一番美味しい果実が得られませんからね。
失敗から得られる知見は膨大です。だって二番手には絶対に得られない
ノウハウですから。

さらに、新しいことをやり続けることの大きなメリットは、
正解がない世界に突入するワクワク感とヒリヒリ感。
その感覚、思春期にはみんな感じていたはずですよね。心と体。
自分の思いと周囲とのズレ。それにもがき苦しんで、それでも考えて
行動する。そしてちょっとだけ、ほんの少し何かを感じる。
新しいことを始めるって、そんな感じだと思うのです。

何か新しいことをやる時に競争相手は時間。そして、その時間を
味方につけることができたら怖いもの無し?かも。

【今週の1冊】

「デミアン」
1919年 ヘルマン・ヘッセ 著  高橋健二/訳 新潮文庫

この時代の成せる技なのか。いつの時代も同じ思春期の少年から
青年への葛藤がなせる技なのか。心が揺さぶられます。
とても100年前とは思えず、生々しくリアルに自分の姿と投影できる。
不思議だなあ。

この時代が好きなのか、今と投影できるからなのか。頭の中で
ありありとシンクレール(主人公)が動き始めています。

小説に浸れるってやっぱりいい時間ですね。

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