トラブルの受け止め方/2024年8月

今、そこにあるヒント

トラブルの受け止め方

予測できないトラブルが続く毎日ですね。
暑すぎてゲリラ豪雨に見舞われ、点検車両の脱線で新幹線は運休し、
株価の大暴落。予期せぬ何かが起こらない日がないのが日常。
ということで、何があっても動じない耐性をつけておくことが
必要であると感じる今日この頃です。
さて、ではどうしたら何事にも動じない心を持つことができるのでしょう
何も感じないようにすればいい?いつも落ち着いてポーカーフェイスで
いたらいいのかな。
とは言っても心は動いてしまいますよね。
私の場合は、その心の動きがすぐに顔、特に口に出てしまうようです。
とんがったり、平べったくなったり、、、。
そんな話はさておき、私の場合のトラブルの受け止め方は、
まず、予測をしておくこと。予測して頭の中で経験しておくと
結構冷静に受け止めることができます。
そして、心を落ち着かせるルーチンを持っていること。
私はスイミングというか、プールに入って体を水に委ねること。
これで大概のことはリセットされます。水は偉大です。
最後は経験。経験を積むことで次の対策を取ることができる。
次の対策をとる経験があると何があっても口はとんがるけれど、
落ち着いてトラブルを受け止めることができるようになります。
さらにもう一つ加えると、経験を補足するのが小説。
自分で直接経験していなくても小説の中で擬似体験しておくことは

とっても役に立つのです。

【今週の1冊】

「幼年期の終わり」
アーサー・C・クラーク 著
1953年

古典SFの名作。
読んだのはSFといえば早川書房。翻訳は福島正実。
とても読みやすいいい訳でした。
幼年期の終わりとはどういうことかは読むとわかるのですが、
幼年期が終わったら少年期、青年期に成長していくという話ではない。
地球外生物が地球を侵略するのですが、危害を加えることもなく、
そこにいるので世界は平和になっていく。しかし実は、、、。
最近統計物理学に触れたのですが、その観点から読み解くと
さらに面白みが増してくるであろう小説です。
古典物理学と量子力学、天文学。そして哲学同じ線の上に存在していて、
それを繋ぐのがこのようなSF小説なのかな。

祝601号!「エネルギーの源」

実は、前回が600号だったようです。
ほぼ毎週配信なので、年間52週(お盆と年末年始は休んで年50回)
と考えると12年続いているようです。よく続いています。
頻度を減らした時もあったのですが、週1のリズムが体に染み付いて
いるようで間隔を開けると書けなくなってしまい、
もう少し回数を増やそうかと考えたこともありますが、
プレッシャーになってしまったり、内容が薄くなってしまう危険があり、
週一ペースに落ち着きました。
ということで、まだまだ続けていきます。
さあ、そのために必要なものはエネルギー。エネルギーの源はインプット。
ということで、食事に行ったときの話。
今年は暑い日が続いて、日中外でカラダ動かすのは危険だし、
夜はエアコン消してしまうと熱中症になるので体がだるくなるし、
食欲も無くなります。みんなそうだろうと思っていたのですが、
隣のテーブルの人たちが、とにかく食べる食べる。そしてよく飲む。
中高生の部活の終わりかと思うくらいに食べる大人。
その勢いに心から感心してしまいました。
これは凄い、これは負ける。いや、負けちゃダメだ!と、変な闘志が
湧いてきたのですが、急に食欲は出てこない。ということで完敗だった
のですが、生活を見直さなきゃ考えるきっかけを与えてくれるいい機会でした
生きるエネルギーは食事。このインプットがないと動けない。
インプットばかりだと溜まってばかりで代謝が悪くなってしまう。
だからアウトプットが必要。インプット以上にアウトプットすれば、
もっとインプットが必要になる。こんなエネルギーに満ち溢れた、
前向きな再生産って清々しいよね。
インプットが先かアウトプットが先か、なんてことは考えずに
両方を思い切りやることを優先させた方がいいのかも。
ということで、隣の知らない大人の食欲に刺激を受けまくったので、
まずは食事を増やします!そして代謝をアップさせて、
エネルギー効率が悪い体を目指します。

 

【今週の1冊】

「アインシュタイン伝」
矢野健太郎 著
初版1968年 新潮社

アインシュタインの晩年に近い2年間、プリンストン大学で
一緒に研究を行った数学者矢野健太郎氏の著作。
もちろん自伝ではないし、小説でもないのだけれど、
アインシュタインの波乱万丈かつ生き様がとてもよく描けている。
これもまたとってもいい本に出会えました。
特殊相対性理論、一般相対性理論はYouTube(ヨビノリたくみ)で
学習していたので、ほんのすこーしだけ概念は理解しているつもり
なのですが、本当に面白い。
物事への探究心、知りたい意欲に溢れ、世の中の物事に正解はない。
ということを全ての原理原則を解き明かしたような人たちが本気で思い、
そのような先人たちの成果で世の中が解明されてきている面白さ。
そしてこれは永遠に続く、、、のか。
と、この先は先週読んだ幼年期の終わりのようなSFの世界に繋がっていく。
あー、好きな本を好きに読める幸せ。

文脈を理解する

夏の台風は気まぐれ。
日に日に進路予報が変わり、天気予報に振り回されています。
新幹線は動くのか。飛行機は飛ぶのか。
研修は実施できるのか、延期した方がいいのか。
明日は明日の風が吹く。ということですね。
そんな秋の気配が感じられる8月の終わり。秋は一番好きな季節。
徐々に気温が下がり、ひんやりしてくる感じがたまらなく好きなのです。
そして、美味しい果物がたくさん並び、体を動かすのも楽しくなる。
そんな秋は、芸術の秋でもあります。ということで美術館に行こう!
現代アートって面白いですね。
以前キュビズムにも触れましたが、その作品だけで理解するのは難しく、
時代背景とそれが生まれた歴史、文脈がわかるとその作品の魅力が
一気に押し寄せてくる。それがわかるとその先の技巧も判断できるように
なってくるから、ますます惹きつけられてしまう。
で、このようなことはマネジメント論や人材育成、経営論も同じです。
世の中の流行り廃り、その時々のトピックがありますが、
文脈を理解せずに、最近よく聞く言葉だから同業もやり始めたから、
流行に乗り遅れたらまずいから、ということでやり始めても
大抵の場合うまくいきません。最近の流行では、、、
とここには書きませんが、なんとなくやり始めた施策がいかに多いか。
中には、流行りのことを3つ4つ同時に始めたりする場合もあったり。
慎重になり過ぎて、今まで通り何もしないよりは、新しく何かを始める方が
いいかもしれませんが、文脈を理解しないと効果はほとんど期待できない
ことも事実。
ここ2,3年で新しく始めた何か、あるいはこれからやろうとしていること。
しっかりと考えてみてはいかがでしょう。新しい発見があるかも。

【今週の1冊】

「日本以外全部沈没」
筒井康隆 著 1973年

読んだのは表題の「日本以外全部沈没」が収められた、
角川文庫の日本以外全部沈没 パニック短編集」。
全11編のとってもくだらないパロディ集。なのですが、
これはこれで振り切っていてとても深い。
本当に言いたいことは、このような形式(風刺)にしないと
書けないのかも。
いや、それでも書けてしまう、出版されて多くの人の目に触れる
ことができるのは、成熟した社会だからできることなんでしょうね。
 
筒井康隆には30年くらい前に講演を依頼したことがあり、
宿泊先のホテルに迎えに行ったのですが、
着流の似合う、とてもダンディな大人で小僧の私は
憧れの眼差しで見ていたことを思い出します。

 

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