しっとりしっとり
昨日から関東は久しぶりの雨です。今年の冬は北陸や東北は
豪雪。一方日本海側は乾燥して山火事も。この雨で鎮火すると
いいのですが。
雨が降ると当たり前ですが、湿度が上がり空気がしっとり
身体中を包み込む感じがします。柔らかい心地良さ。
低気圧が通過する時はなんとなく頭痛がするのですが、
日中はほとんど室内にいるので外の天気を意識していない
ことが多く、頭が重いなと感じてから天気を知ることも。
というくらいにヒトって、環境に影響を受けているもの
なんですよね。
何か問題が起こった時、うまくいかない時。他責はよくない。
と言われることがありますが、原因は自分の外にあることが
多いものなのです。
原因を自分ではなく、外に求めることは逃げではなく自明の
こと。自然の摂理なんですよ。
で、自分が快適な環境を自分で作ること、自分が快適になる
環境に移動する。不快な状況からは早く逃げ出す。
これとても大事。不快な環境を一人の力で変えることは
難しくてもそこから出ていくことは自分の力でできますから。
しっとりと潤いがある環境はいいですね。
【今週の1冊】
「大河の一滴」
1999年 五木寛之 著
幻冬舎文庫
私にとっての五木寛之は「青春の門」筑豊編から自立編のあたり。
読んだのは高校生か大学入ってすぐの頃で、とても胸に沁みたので
それ以来五木寛之を読むのが少し恥ずかしい感覚があって、
距離を置いていました。
「大河の一滴」いくつで読むのか、どんな時に読むのかで
受け止め方変わる。そんな内容でしたが私にとってはちょうど良い
タイミングだったかな。
この本の出版は五木寛之が60半ば。ということは今の私と
ほぼ同じ頃に考えていたことがまとめられているからかも。
30代の時にこの内容を素直に受け止められる大人でいたかった。
「3年頑張る」の意味
3月もそろそろ中盤。毎年この時期は4月の新入社員と
受け入れ側の研修の実施と準備で心新たになる季節。
年末年始よりも年度の方が年の変化を感じますね。
3ヶ月で2025年にも慣れてきて本格始動って感じ。
そんな新入社員によくかけられる言葉が「3年頑張れ」。
新人にはこの言葉を、3年くらい頑張れないと社会人として
成長しないぞ、とか嫌なことがあっても3年頑張れば先が
見えてくるから頑張れ。的な感じで使うのではなく、
この3年はすごく成長する時期だからちょっと頑張ってみた方が
いいよ。くらいに柔らかく伝えたいものです。
仕事って、新人の時でもいつでも我慢する必要なんてなくて、
伸び伸びと思いっきりやった方がいい。
最初の3年で、仕事とは嫌なことだから3年間は我慢するものだと
刷り込まれてしまったら、その後意識を変えるのは、
難しいですからね。
一つ言えることは、社会に出て最初の頃は失敗も許されるし、
新人だからということを理由にして結構行動できるということ。
最初の3年間はとても貴重な成長の機会なのです。
もちろん個人差があるから3年ではなく、5年くらいの猶予期間は
あると思っても良い。
新卒で入った会社は2年で退職して次の会社で最初の3年を成長の
機会として都合5年を成長の機会に使った私がいうのだから
間違いありません。
【今週の1冊】
「イノセントデイズ」
2014年 早見和真
新潮文庫
救いのない暗い物語。心をぐいぐい揺さぶってくるし、
後半一気に大ドンデン返しか!と期待させつつ、、、。
生きるってなんだろうと深く深く考えさせられました。
舞台になっているエリアも馴染みの場所が多くて、
情景が鮮明に目に浮かんでくるのは、作者の筆力。
「店長がバカすぎて」と同じ作者とは思えない題材
だけど表現力が素晴らしい。「店長が・・・」も
書店ことやその街、登場する一人一人の描き方が鮮明で
感情移入できました。小説家って凄いな。
で、ドラマ化もされていたようで、ドラマのレビューも
とてもいいのですが、辛くなりそうでしばらくは見れないかな。
落ち着いて見るにはもう少し時間が必要です。
一つの意見になっていないことをひとつに決める
前回に続いて新入社員研修のことを少し。
新入社員は学ぶ姿勢が溢れていて、目がキラキラしているので
こちらも心が洗われます。だって本当に目がキラッキラして
いますからね。あれは何でしょうね。
そんな新人に伝えることが、「正解はない」ということ。
だから正解探しをしたり、研修では講師、職場では上司や先輩に
答えを求めないで自分で考えよう、ということ。
受験も就活もさまざまなテクニックが溢れているから、
そこから逆算して効率的に答えを求めようとする思考様式や
行動が身についているから、まずそれを剥がしていくことから
スタート。
さっと全体を見て解きやすい問題から解いて確実に点数を稼ぐとか
難しい問題は差が出にくいからどこで部分点を取るとか、
グループワークでの発言の仕方や、立ち居振る舞いなどの
テクニックは通用しないということをどのくらい感じてもらえるの かが
プログラム開発のポイント。
その中の一つが、一つの意見になっていないことをひとつに決める
ということ。それも妥協案ではなく、最適解。
答えはないけれどもその時の最適解は、 誰かが出さなければいけないし、
自分の意見が否決されたとしても、 決まったことは全力でやらないと
いけないし、さらにやってみて失敗したら、 その結果の責任は取らない
といけない。(自分の案じゃなかったとしてもね)
会社に入ると、そんなめんどくさくてややこしくて理不尽なこと
ばかりだということと、そんな理不尽なことだけれども達成したり
するとなぜかすごく楽しいから、仕事って楽しいかも。 という疑似体験が
研修かなと思うのです。
そんな研修やってます。
【今週の1冊】
「ソフィーの世界」
1995年 ヨースタイン・ゴルデル著
池田香代子 訳 NHK出版
日本で100万部世界で2,000万部以上売れた哲学の入門書と いうことで、
時間をかけてゆっくり読破。
入門書という位置付けは難しいですよね。
ちょうど1年くらい前にも「父が息子に語る 壮大かつ圧倒的に面白い哲学の書」
という本を読んでコメントしましたが、この本も同様で、 わかりやすいと
思って読んだら間違いなくミスリードされてしまうのでしょう。
その分野を知らない人を騙すには最適な本かな。
ここに書かれている内容は、キリスト教的史観が根底にあるので、
多少でもそれを知らないと間違ってしまう。
今自分たちが恵まれた環境にいることを自覚し、
西洋優位な思想のフィルターを通して書いていることを
著者はわかっているのかな。
出口さんの「哲学と宗教 全史」を再読して頭の中をリフレッシュしよう
いつの時代も若者は素晴らしい
3月は新入社員研修の準備が続くのでこのネタが続きます。
最近よく見るYoutubeに高校生や大学生が登場するのですが 、
彼ら彼女らの優秀なことと言ったら!
そんなこんなで思うのですが、今の若者が凄いのではなく、
いつの時代も若者は素晴らしいのです。
今の教育は良くない。なんて話も聞きますが、彼ら彼女らを
見ると結構上手くいっていることがわかります。
一人ひとりがとても尊重されているし、自由だし。
もちろんどんな制度も完璧はないし、 時代や環境に合わせて変化させて
いく必要はあるので、現状に満足しないで改革していかないと
いけませんけどね。
で、大事なことはそんな若者に主導権をどんどん譲っていった方が
世の中うまく回るということ。高齢化の最大のリスクは、
今のポジションにしがみついてしまうこと。政治も経済も文化も
メインストリームは若者に任せよう!
ということで、私たち世代はそんな若者を暖かく見守りながら
楽しく生きていくのが一番いいのだと思うのです。
【今週の1冊】
「悪童日記」
1986年 アゴタ・クリストフ著
堀茂樹 訳 早川書房
本の中では明らかにされていないが、 第二次世界大戦後の1956年の
ハンガリー動乱が舞台。
なんともやりきれない話が続くのだが、その中でしたたかに、
とにかくしたたかに生き抜く双子の兄弟。
人は生まれて来る場所、時代を選べない。
今の日本に生まれ、生きていることがどれだけ幸せなことか。
そして、この幸せな社会を守り続けるために自分は
何ができるのか、何をしなければいけないのかを考えさせられる。
同じヨーロッパでも、先週書いた「ソフィーの世界」はただの
ファンタジーでしかないと痛感させられます。
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