違う視点、裏の視点/2026年3月

今、そこにあるヒント
@高輪

違う視点、裏の視点

2026年もあっという間に3月。冬から春への季節の変わり目。
暖かくなったり寒くなったり一気に芽がでるSpring。
華やいでくる感じの雛祭りっていいですよね。ということで雛人形というか雛飾りを
視点を変えて見ると面白い。正面から見ると整っていて、華やかで完成された世界に
見えるけれど、横から見たり下から見たり上から見ると印象が大きく異なる。
視点を変えるって大事。
今の世界の動きも小さい時から刷り込まれたメルカトル図法の世界地図では判断を
間違ってしまう。正距方位図法で見ると感覚が全然違うし、その正距方位図法も
中心点をどこに置くかで世界の見方がぐるぐる変わる。地球儀もありだけど裏側まで
俯瞰することはできないから地図がいいかな。
で、それは仕事も同じだよね。人にとって立場や立ち位置が異なるから見てるもの
見えてるものが違う。そしてどんなに頑張っても同時に見ることはできない。
だからこそ、今見ているものが正しいのではなく、一部しか見えていないことを
理解して、少し立ち位置を変えてみる。
ちょっと横に立つだけで、見えるものは変わる。今度雛飾りがあったら
いろんな角度で見てみよ。
【今週の1冊】
「午後の曳航」 1963年 三島由紀夫 著
「命売ります」 1968年 三島由紀夫 著
しばらく続きます三島シリーズ。
午後の曳航は、いかにも三島らしい、早熟なちょっとひねた少年が主人公。
「仮面の告白」や「豊饒の海」もそうだけど少年から青年期にかけて、
思春期の男子から男に変わる心と体の変化、周囲との関係性への執着なのか
モゾモゾした不完全燃焼なのか、三島由紀夫がそこに惹かれる、
何度も書きたくなるというか書いてしまう衝動はなんだろう。
もう一度学び直せるなら本当に文学部に行きたいなあ。
で「命売ります」。三島と知らずに読んだら、筒井康隆か星新一と見分けが
つかないテイスト。そんな三島も興味深い。

世代交代

砧公園で桜の木が倒れました。想定樹齢60年以上ということで
寿命が短いソメイヨシノは天寿を全うしたのでしょう。
見た目には元気でも根っこが腐っていたり、幹に空洞ができて
いたり、いつどうなるかわかりません。
そのために計画的に若木に植え替えていく必要があります。
若木に植え替えていくことで、命を繋いでいくことができる、
新人や若手の研修を行なっているとその必要性、重要性に
気付かされます。
若手は拙い、知識も経験も足りない。だから教えないといけない。
本当にそうかな。
若手を信じて思い切り任せていく。
失敗しても指導ではなく、フォローしていく。
その姿勢こそが大事なのかもしれない。
新年度の新入社員研修の前に、今は先輩になる若手の研修の時期。
彼らの1年間の成長や変化は凄まじいものがあります。これから先
信じて任せて大丈夫!
一方久しぶりに会う同世代のメンバーは、
何年経っても昔と同じ。変わらないことが安定、
変化していないことがいい、という感じ。
若手とベテランのこの差は大きいよね。
ということで、積極的、計画的に世代交代を進めていかなきゃ。
【今週の1冊】
「豊饒の海(一)春の雪」 1965年 三島由紀夫 著
三島シリーズ3週目。長編4部作の第一部。
あまりに三島に浸りすぎているので、この後少し間を空けますが、
作家の世界の入り込むのはやはりとっても楽しい。
三島とは生きた世界も生い立ちもまるでもちろんまるで違いますが
その世界観にはスッと入っていける。
書いてあることが文字だけでなく、情景も息遣いも体温も伝わってくる。
寒かったよね、辛かったよね。でも会いたい気持ちの揺り動かされると
何も感じなくなるよね。
今週はもう一つ
「ニデック株式会社 第三者委員会 調査報告書」
概要版でも249ページにもなりますが、企業経営やマネジメントに
関係する人は全員読んだ方がいい内容です。ぜひ読んでみてください。

花粉症対策

3月に入って暖かくなって、優しい春の気配と共にやってくる花粉。
花粉症に悩まさせるようになったのはいつ頃だったかな。
もう10年以上かも。花粉症になった時は分からずに対処もせずに
とっても大変でした。鼻水だけならなんとかなっても、目の痒み
とゴロゴロ感は今思い出しても辛かったなあ。
最近は年が明けると花粉症の薬を飲み始めるから対策バッチリ。
原因がわかって対処方法が見つかると怖いもの無しですよね。
リスクとリスクヘッジってこういうこと。
将来の危険の可能性がリスクで、その回避方法がリスクヘッジ。
リスクは危険なことではなく、危険の可能性。
そう考えるとリスクがない生活ってつまらないような気がする。
危険の可能性がない。イコール将来がわかっていて見通せる。
こうやってこうやるとこうなる。それって面白くないなあ。
そういえば会社を辞めた時の感覚はそうだった。
一瞬先のレールが見えてような気がして、そのレールから外れたく
なったんですよね。先がわからないから面白い。ですよね。
花粉症は絶対に回避するけど。
【今週の1冊】
「海辺(かいへん)の光景」 1957年 安岡章太郎 著
ここで紹介していなかったので初読がいつだったのか記憶が定か
ではないのですが再読。読んだ記憶なく購入して読み始めて、
「あっこれ読んだな」とストーリーを思い出すことができる小説って
なんかやっぱりすごいと思う。
文章だけでその世界の引き摺りこむ力を持ってる小説家って本物だな。
クルマから見た高知の海岸の風景、病院の描写、そして両親との生活。
そこには明るい未来も何もないんだけれど、確かな生活がある。
この本は短編集なんだけれど、全てを読むことで全体が浮かび上がって
くる感覚。こういうう本を手元に置いて、長編の合間に読むのはいい感じ。

リーダーとリーダーシップ

今年は国際的なスポーツイベントが多いですね。実は毎年こんな感じ
なんでしょうか。
冬季オリンピックが終わったと思ったらWBCが始まって終わり、
選抜甲子園(これは国内ですが)を間に挟んで、6月からサッカーWカップ。
世界的なスポーツイベントを楽しめる社会になって欲しいと心から願う
今日この頃ですが、強いスポーツに欠かせないのが頼りになるリーダー。
リーダー研修やリーダーシップ研修は研修の定番なのですが、
組織のリーダーとして統率していくことと、一人ひとりがリーダーシップを
発揮するのは別物だと考えています。
リーダーにはリーダーの気質や特性があり、それは誰でも持っている訳では
ないし、後から身に付けることは難しい領域なので、研修で真のリーダーを
育てることは難しいのです。組織でやるべきことは、リーダーの素質がある
人を見抜いて、その人をリーダーという役職に就けること。
ではリーダー研修は必要ないかということ、それは別問題で、一人ひとりが
当事者意識を持ってリーダーシップを発揮するようになるための研修は必要
不可欠なのです。
例えば高市内閣。彼女の類稀なるリーダーシップで閣僚はじめ周囲がとても
生き生きと有機的に動いている。そのリーダーとしての振る舞いや思考、
行動を分析しても他の人ができるようにすることは難しいでしょう
しかし、リーダー一人ではできることは限られている。チームメンバー
一人ひとりが、持っている能力をフルに発揮すること。リーダーはメンバー
を信じて、適切な役割を与えて、評価する。こうやって言葉にすると簡単
でも訓練すれば誰でもできるようになる訳ではない。
それが、リーダーという役割、職位と個々のリーダーシップの違いだと
思うのです。
そうそう、子どもの頃は、リーダー論なんて習わずともリーダーに相応しい人が
リーダーシップをとっていましたからね。
【今週の1冊】
「豊饒の海(二)」奔馬 1968年 三島由紀夫 著
核心に迫っていく迫力。三島由紀夫が市ヶ谷駐屯地で自決するのが1970年。
それがわかっていくからこそ、そこに向かっていく気持ちが文章に迸る。
発表は雑誌「新潮」への連載。連載当時1970年に三島由紀夫が自決すると
考えてた人は少なかったであろう。それがわからずにこの連絡を毎月
読んでいた読者は何を感じたのであろうか。
自分の内面を文章にして外に晒すことで何かが変わっていくのか、
自分の思想が強固になるのか、揺らいでいくのか。
すでに3部を読み始めていますが、心に迫ってきて息苦しくなってしまいます。

ヒリヒリは治さないとね

最近ちょっと怪我をしてほんの少しだけ出血。大した傷ではないんだけど、
その傷痕が時々ヒリヒリ痛むことが。小さい傷でも体に違和感があると
気になるものですね。つい、そこに意識がいってしまう。
多分これは体だけじゃなくて、気持ちも同じ。
心に引っ掛かりがあると意識していなくても意識が散漫になって
集中できなかったり、もやもやしたりしてしまう。
で、そんな時は何をするか!
そう体を動かすこと。特にスイミングはベスト。
同じ動作の繰り返しで気持ちは落ち着くし、自分の呼吸に意識を向けると
何も考えなくなる。スマホから強制的に離れられるのも尚良し。
体の傷は自然に治るし、心の傷は時が癒してくれる。
大抵のヒリヒリは自然に治っていくし、治ってしまうと
傷のことなんてすっかり忘れてしまう。そういうものです。
最近の怪我、それはトップシークレット。
【今週の1冊】
「豊饒の海(三)」暁の寺   1968年 三島由紀夫 著
「豊饒の海(四)」天人五衰  1970年 三島由紀夫 著
四部作の後半。雑誌「新潮」の連載で、最終巻の入稿日に市ヶ谷駐屯地で
割腹自殺。輪廻転生が四部作のテーマであり、三島由紀夫は自身の生まれ
変わりを本気で信じていたのかも知れない。が信じきれない言い訳が
最後のやり取り。ここまで長編を読んで、最後の最後でゾクゾクさせられる
展開。何のためのこの年まで生きてきたのか。生まれ変わりと信じた
彼は彼女は幻だったのか。
今月の三島由紀夫の一気読み。良いものでした。次はどの作家にしようか

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